売掛債権担保融資(ABL)とはどのような制度か?ファクタリングとの違い

スーツ姿の男性

従来は銀行などの金融機関から事業資金やつなぎ融資などを受けるときには、土地建物などの担保物件を提供することが必要でした。場合によってはまとまった預金債権を担保にする場合もありますが、何らかの不動産を保有しないかぎり融資を得るのは困難だったのです。見るべき経済価値のある担保不動産などがない方でも、売掛先への債権を活用する売掛債権担保融資(ABL)やファクタリングを活用する方法があります。売掛債権を利用して資金を調達する点では、共通性がありますが違いもあります。売掛債権担保融資(ABL)とファクタリングの違いを確認して、効率的に資金調達することを心掛けて下さい。

まずABLとはアセット・ベースト・トレーディングの略称です。これは売掛金を有する場合に、債権を担保に差し入れて融資を得るというものです。融資である以上利息と元本をあわせた金額を返済する必要があります。これに対してファクタリングは売掛債権を売買して、その対価として現金を受け取ることになります。売買と融資、法律形式が異なることで色々な違いがでてきます。
まず審査の対象が異なります。ファクタリングでは売掛債権が支払い期日に入金されるかに、関心が高いので審査の対象は利用会社の取引先の信用性です。もちろんファクタリングの利用会社の財務状況なども審査の際に考慮されるものの、あまり重視されない傾向があります。

これに引き換え債権担保融資では審査の対象は、あくまで融資を申し込んできた利用会社の方になります。通常の銀行での融資と同じように、申込みをした会社の売上げや財務状況・将来性などが厳密に審査されます。そのためファクタリングに比べると、ABLの審査は厳しい傾向があります。
そして資金調達までのスピードも違います。ファクタリングは審査の充填が売掛先の信用状況で、最短では即日融資対応してくれる場合もあります。これに対して債権担保融資では、審査の可否の判断までに二週間から三週間ほどの時間が必要です。

ところでABLでは債権だけでなく集合動産などにも設定可能です。しかし債権担保融資を利用している期間中は担保が集合動産などの場合は、定期的に金融機関に保管や売掛金の状況などを定期的に報告することが必要なので事務処理コストが嵩みます。しかしファクタリングでは支払期日に売掛金が支払われると完了するので、債権担保融資のような煩雑な事務手続きが不要なのも違う点です。